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二郎は鮨の夢を見る [映画]

二郎は鮨の夢を見る [DVD]

二郎は鮨の夢を見る [DVD]

  • 出版社/メーカー: アミューズソフトエンタテインメント
  • メディア: DVD

 【ストーリー】
銀座に店を構える「すきやばし次郎」の店主で、大正14年生まれのすし職人・小野二郎さんが握るすしは
6年連続で「ミシュランガイド」三つ星を獲得し、大きな注目を浴び続けてきた。
その味に魅了されたアメリカ人監督のデヴィッド・ゲルブが密着取材を行い、二郎さんの職人としての姿勢や、
父を超えようと精進する2人の息子や弟子たちとの師弟関係を映していく。(amazon商品紹介より。下記画像はお店のHPよりお借りしています。)

すきやばし次郎
「プロフェッショナル仕事の流儀」をサラッと映画にしたような作品。
外国人からするとトリビア的要素もあるからか、ドキュメンタリーとしては
異例のヒットをしたそうです。
スローモーションで見る職人の手際や鮨はアートのようでもあります。
アメリカ人監督の作品なので大トロの画面に「FAT TUNA」と表示が出たり
「おまかせコースは3楽章のコンチェルトのよう」という解説に合わせて
クラシックが流れたりもしますが、昔気質の二郎さんの生い立ちや仕事ぶり、
その精神を受け継いでいく息子さんや若い職人さん達の声を淡々と伝えていて、
日本人が見ても特に違和感はありません。
副題の「シンプルを極めるとピュアになる」・・良い言葉ですね。
山本益博さんが挙げる「いい料理人の条件」=「真面目さ、向上心、清潔感、
自分の流儀を貫く頑固さ、パッション」は、他の分野の仕事にも通じる大事な
要素だよね~、と思いました。周りに流されない、って意外に難しい。
そして魚河岸や米の卸業者さんなど、密接に関わる方々が互いの仕事ぶりを
尊敬し、誠実に向き合い続ける事で培われた信頼関係が、更に仕事の質を
高めてくれるという好循環が描かれていたり、乱獲の問題や環境問題にも
触れられていたり。突き詰めるといろんな事が見えてくるのですね。
ハイスペックだ何だと肩書きで云々するのではなく、「どのような姿勢で
仕事に向き合っている人であるか」が重要なのだと改めて思いました。
この小さな店を見出して絶賛した方々の味覚の鋭さにも感心します。
「すきやばし次郎」のお店は10席しかないので数ヶ月前に要予約、
おまかせコース3万円~だそうです。食した感想を書いてみたくても
それは夢のまた夢、「うっかりくまはすきやばし次郎の夢を見る」[もうやだ~(悲しい顔)]
(姉妹店のランチは数量限定で1400円という噂は本当?)
自分もちょこっとでも二郎さんの精神を見習って、仕事でも家庭でも
襟を正していきたいものだと、だらけた姿勢で反省する年末なのでした。
ところで名前は「二郎」、お店は「次郎」。何で違うのかご存じの方が
いたら教えて下さい~。(m^^m)

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ラピュタ阿佐ヶ谷 [映画]

先日、昭和の日本映画等が楽しめる名画座「ラピュタ阿佐ヶ谷」に行きました。

こちらは、ぼんぼちぼちぼち様による「ぼんぼち選・優良映画館」ベスト4にも

選ばれており、常々行ってみたいと思っていた映画館です。ここで見逃していた

安部公房原作・勅使河原宏監督の「他人の顔」が上映されていました。

(ぼんぼち様のブログ記事 http://bon-bochi.blog.so-net.ne.jp/2017-07-28

              http://bon-bochi.blog.so-net.ne.jp/2017-02-01

2IMG_0809ラピュタ阿佐ヶ谷.jpg IMG_0809ラピュタ阿佐ヶ谷8.jpg

JR中央線阿佐ヶ谷駅北口から徒歩2分、商店街から少し入った所に現れた

ラピュタビルは、緑に囲まれたプチリゾートのような趣があり、

淡路島の土や鉄道の枕木が使われているその建物には温かみが感じられます。

IMG_0809ラピュタ阿佐ヶ谷5.jpg

木の枝やらせん階段の曲線がいい感じです。

3IMG0809ラピュタ阿佐ヶ谷.jpgIMG_0809ラピュタ阿佐ヶ谷6.jpg

48の座席は開演前に満席になってしまい、階段の座布団席、通路のパイプ椅子が

追加で設けられ、空間を共有する芝居小屋の様なワクワク感を久々に味わいました。

映画についてはぼんぼち様が素晴らしい解説をされているので詳細は省きますが、

アイデンティティの喪失、人間にとって「顔」とは何かを深く考えさせられます。

戦後の傷跡が残る中で上辺だけは新しく塗り替えられていく新宿や渋谷の風景と

事故で爛れた素顔の上に今風で派手な顔立ちのマスクを被せて生きる主人公、

武満徹の音楽や磯崎新の建築も含め様々な実験的な要素を詰め込んだこの作品と、

他人の顔になる事で人の心理がどう変っていくかを試したいという作中の実験

・・というように、テーマが重層的に構成されている所や、

高度成長期の浮かれた世相と、そこから取り残されたような負の部分

(ケロイドの為に入水自殺する女性や精神を病む人々)の対比も印象的でした。

様々な分野の才能が奇跡的に集約されて目眩がするようなこの時代の

エネルギーが感じられる、とても見応えのある作品でした。

1IMG_0809ラピュタ阿佐ヶ谷.jpg

「顔」についての余談ですが女性は一般的に勘が鋭いので

声、話し方や考え方、匂い、肌の触感、雰囲気等

奥さん役の京マチ子や知的障害者役の市原悦子のように

同一性を見破れる人が多いんじゃないかと思います。

※ ※ ※

少し前に読んだマルグリット・ユルスナールの短編「源氏の君の最後の恋」で、

年老いて盲目になった源氏の元にかつての恋人の一人である花散里が

見知らぬ女性のふりをして何度も訪れる話があります。

全て花散里だとわかった上で楽しんでいるようには描かれておらず、

源氏ほどの人でも見破れないのだろうかと思ったものですが

男性は女性の上辺に騙されやすい傾向があるのでしょうか。

それとも積極的に騙されてでも機会があれば受けて立つ、とか( ̄∇ ̄)?

 IMG_0809.jpg

ここから先はカフェ巡りの話です


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世界一優雅な野獣 [映画]

 「ダンサー セルゲイ・ポルーニン・世界一優雅な野獣」という

ドキュメンタリー映画を渋谷bunkamuraル・シネマに観に行きました。

ポルーニンは至上最年少の19歳で英国ロイヤル・バレエ団の

プリンシパルに上り詰めながら突然引退、物議を

醸したバレエ界の異端児・反逆児といわれています。

IMG_20170802_164211.jpgIMG_08セルゲイ.jpg

ポルーニンの幼少時やバレエ学校時代の映像、華やかな舞台の映像と共に語られるのは、

誰もが羨む程の天賦の才能に恵まれた彼の孤独や、過酷な環境でのギリギリの精神状態。

自分が頑張ることで家族が1つになれると信じ努力を重ねる間に

留学費用を捻出するため海外へ出稼ぎに行った家族がバラバラになり

崩壊してしまったことで、少年は心の拠り所を失い自暴自棄になっていく。

それでも相変わらずバレエの公演は大盛況。。

刻まれたタトゥーの多さが心の傷の深さを感じさせて痛ましい。


セルゲイはステージママのような母親を恨んでいたと言いつつも、

この映画を見た人が母を悪く思うのではないかと心配もしていました。

家庭から切り離された9才のまま止まってしまったような

繊細で複雑な心の内を垣間見る思いがしました。

そして父のように慕う指導者の存在や、彼の動画を真似て嬉しそうに

踊る子供達のYOUTUBEの映像が彼を立ち直らせていきます。

映画はハッピーエンドの形でまとめられていますが、彼はまだ27才。
どんな形であれ、今後の活躍を見守りたいと思います。


映画の予告編とミュージックビデオの一部が下記で見られます。


弾力性のあるバネのように力強くしなやかな動き、美しくも

型にはまりきらない強い個性が、優雅な野獣と呼ばれる所以でしょうか。

生き生きとした躍動感がハンパないですね。。

※ ※ ※

私事ですが、ダンス好きが高じてバレエを習いに行ったことがあります。

バーにつかまり立ちするのがやっとなのに「ハイ!跳んで!」と言われて

顔から火が出そうになり、三日でやめるという恥ずかしい思い出しかありません。

ここは替わりにサケビー君に踊っていただきましょう。

(サケビー君は前回から登場したムンクの「叫び」人形。ひょうきん者です。)

サケビー君が苦手でなければ続きをどうぞ・・


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気休めの報酬 [映画]

空を眺めていると飽きなくて、一日中流れる雲を見ていたい。

・・と思うけど、まだ試したことはありません。[わーい(嬉しい顔)]


以前勤めた高層階にある職場は、空や下界の眺めが素晴らしかった♡

バベルの塔じゃないけどフロアーが雲の上になることもあり、

目の前にゴンドラに乗った窓掃除の方が来ると、

スパイダーマンが現れたみたいでビックリしたものでした。

気を取られてうっかりミスが絶えませんでしたが。。

(↑他人のせいにしてはイケマセン!)


第二の人生と思って現在の職場に移り、桃色吐息

・・じゃなくて青息吐息で5年経ち、

若者に混じって研修を受けてきました。[もうやだ~(悲しい顔)]

いつまで仕事ができるかわかりませんが。


昔の事を思い出したのは、会場からの眺めが良かったからかも。

昼食場所に自動演奏機能付?のピアノがありました[バー]


慣れないスピーチや討論で肩が凝ったので、

それをほぐすため借りてきたのが、これ。

ジョニー・イングリッシュ 気休めの報酬 [DVD]

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  • 出版社/メーカー: ジェネオン・ユニバーサル
  • メディア: DVD

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エル・スール他 [映画]

見逃していた映画をいくつか借りて見た。何故か全部子供が主人公の

「ミツバチのささやき」「エル・スール」、

「ものすごくうるさくてありえないほど近い」の3つ。


まずはビクトル・エリセ監督の「ミツバチのささやき」(1973年)。

日本で公開当時は、大きな瞳にあどけない表情のアナちゃんの可愛さが

評判になったが、スペイン内戦の影響が色濃く出ている作品だった。

(役名はアナではないけど、忘れたのでアナで通します^^;)


とはいえ幼いアナの目線で描かれているので、大人の事情は明確には

描かれず、何となく推し量ることしかできない。

ミツバチの巣箱のように狭い世界を中心にして生きている子供時代。
時々大人の知らないところへ飛び出して危険な目にあったりもする。

身の回りで起きるちょっとした事件やイベント、家庭内の不和など、

子供だからと誰一人まともに説明してくれないけれど

気配を感じることはできるし、記憶は心に深く残る。

その辺りをとても上手く表現していると思う。

精霊だって、アナだからその存在を感じることができるのだ。


埃っぽく赤茶けたスペインの大地、劇中劇で上演される「フランケン

シュタイン」のモノクロ映像など、全体的に抑えられた色調の中、

時折息をのむような美しい色が現れるのも特徴的。

アナの家のガラス窓がハニカム模様で、陽光が射し込むとハチミツ色に

なる所、いたずら好きの姉が死んだふりをする部屋の少し開いた窓から

風が吹き込み、美しい緑が見える所、そしてアナが寝室の窓を開け放ち

精霊に呼びかけるシーンの静まりかえった夜の青く深い闇・・

それらの幻想的で美しい映像も素晴らしかった。





長文なので余裕のない方はパスして下さいネ!


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モアナと伝説の海 [映画]

 「モアナと伝説の海」の画像検索結果

沖縄で大喜びしていた息子に、きれいな海の色を見せるだけでも良いかと思い

ディズニーの新作アニメ「モアナと伝説の海」を見に行きました。

「生命を生み出す女神の心(碧玉のような固体です)が奪われてしまった為に

暗黒が広がっている」という伝説を聞いた村長の娘モアナが、島を救うために

禁じられていた危険な航海に出ます。心を盗んだマッチョで孤独なお調子者の

自称「英雄」、おまぬけな鶏、モアナが使命を果たせるよう協力する「海」と共に。。

南国らしいおおらかさと力強い音楽、キュートでたくましいモアナ、そして生き物の

ように自在に形を変えてモアナを守る海がとても良かったです(^^)。

モアナに真実を伝えた上で彼女の意思を尊重し、自分で決断させるおばあちゃん

(夏木マリ)の包容力あふれる強さと優しさもいいですね~。

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「スラムドッグ・ミリオネア」 [映画]

 昔の映画シリーズは、2008年のこちらの映画で一旦終わり。

知らない人はいないくらい有名な作品を今頃見て感想を言う私。。(^^;)

スラムドッグ$ミリオネア [DVD]

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  • スラム出身で教育も受けていない青年が人気クイズ番組で正解を連発し、八百長疑惑を
  • かけられる。警察に連行された青年は自らの過去を語る。彼は億万長者になれるのか?!
  • ・・というお話ですね。原作は「ぼくと1ルピーの神様」というインド人外交官のデビュー
  • 小説だそうですが、こちらはイギリス人監督によるイギリス映画だったとは。。
  • ストーリー全体がクイズ形式になっている構成も面白いですね。

更に原作にない主人公ジャマールの「兄」の存在が物語に深みを与えています。

冒頭の憧れの芸能人のサインをもらおうとする場面で、兄弟の違いが象徴的に

描かれています。狡猾で世渡り上手な兄と、どんくさいけれど一途で誠実な弟。

兄は弟を利用しているようで、結局は弟が目的を達成する手助けをしてしまう。

兄は仲間には信用ならない嫌な奴と思われていますが、いざという時には体を

張って弟やその彼女を守る、というか守る羽目に陥る損な役回りなのでした[ふらふら]

ドブネズミのような生活から何とか抜け出しても蔑まれてまともな仕事につけない、

子供が売買され、警察や法律が機能せず地元をしきるのはギャングというスラムの

現状や、ショッキングな場面も多いのですが、純情一路のジャマールのテーマ曲は

さしずめKANの「愛は勝つ」!(古い~)

賞金の2000万ルピーは日本円で3000万、物価からすると3億円位の価値が

あるとか。一躍有名人になったジャマールとギャングから逃れてきた彼女は一味に

狙われないのか?インド版腹黒みのもんた(クイズ司会者)の妬みは大丈夫か?

地頭が良く行動力もあるジャマールには、用心棒を雇って身を守りつつ、賞金で

スラムの子達に教育や職の機会を与えられるような事業を起こしたり、歌が

上手かったばかりに失明させられた仲間を探し出して救済してほしいものです。

といっても実話でないので夢のまた夢ですが、「希望」の物語の結末として。。[右斜め上]

実際スラム街の子供にパソコンを持たせたらあっという間に使いこなし、知識や

情報を手に入れた事実に基づいて原作が書かれていたり、映画の製作陣がムンバイに

寄付したりした一方、子役の父親が人身売買容疑で逮捕されたそうです。むむむ・・

(「インドの光と闇」のイメージ画像・・ではなくただのキャビネットの小物で~す)IMG_20170123_133247.jpg


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セブン・イヤーズ・イン・チベット [映画]

 (観光地化したポタラ宮・wikipediaより)

20年も前の映画なので、何を今更なのですが・・やっと見たので載せました。[わーい(嬉しい顔)]

「セブン・イヤーズ・イン・チベット」(「薔薇の名前」のジャンジャックアノー監督)。

ご存知の方も多いと思いますが、アイガー初登頂を果たしたオーストリアの登山家、

ハインリヒ・ハラーの手記を映画化した実話です。ナチス政権下、身重の妻を残し国の

威信をかけた登山隊に参加中に戦争が勃発し捕虜になり、脱走先のチベットが中国に

侵攻され帰国するまでの7年間を、若き日のダライラマらと共に過ごしたハインリヒ。

オリンピックの金メダル等「1番になる、頂点を極める」事が目標であり誇りだった

自己中で自信満々のハインリヒが、目立つことより「自我を捨てる」のが貴ばれる

チベットで価値観の相違に戸惑う所が結構痛快。物質的豊かさや情報量の多さが求められる

社会と、精神性、倫理性が重視される社会、家族から引き離され英才教育をされた少年と、

息子に拒絶されて関われない辛さに苦しむハインリヒという、お互いに欠けたパーツが

ぴったり合った疑似親子のような二人が、他人には見せない本心を語り合う所が良いですね。

ダライラマ少年の宝物だった「月の光」を奏でるオルゴールが、ハインリヒの息子の心を開く

きっかけになり、扉の隙間から覗き見た息子が自分とそっくりな容姿だった所とか、登山を

通して長い間離れていた親子がやっと繋がることができた所にもホロっときました。

政治的な確執については詳しくないので言及しませんが、教育や環境だけでなく

子供の頃から心の気高さや立派な人格が備わった人というのがいるのかな、と

ふと思いました。ノーベル平和賞を受賞されたマララさんとか、こういう方達が

時代を照らす光になっていくのでしょうね[ひらめき] 地に足のついた、いい映画でした。

現実のチベットは様変わりして、昔々のお話になってしまったようですが。[ふらふら]

セブン・イヤーズ・イン・チベット [DVD]

セブン・イヤーズ・イン・チベット [DVD]

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  • メディア: DVD
全くの余談ですが、天下のイケメン・ブラピ様が女性二人にこっぴどく振られる
なんて、現実ではなかなか無さそう。。監督、やりますね~。

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「ザ・フォール/落下の王国」 [映画]

 「映画絶景旅」で観たいと思った作品が、あっさりゲオで見つかりました。

ターセム・シン監督2006年印英米合作映画「ザ・フォール/落下の王国」。

以下、ネタバレ注意のあらすじ紹介。

(インド・アーバーネリーの階段井戸。目が眩みそう。 livedoor.blogimg.jp引用 )

撮影中の事故で歩けなくなり、主演俳優に恋人も奪われ自暴自棄になったスタントマン

の青年と、オレンジの収穫中に腕を骨折した5歳の少女が同じ病院に入院している。

好奇心旺盛な少女を利用し自殺用の薬を手に入れる為、作り話を聞かせる青年。

その劇中劇の色彩がとても強烈で(ナミブ砂漠の赤、ブルーシティや空の青、

階段井戸や敵兵の黒等)美しい映像叙事詩ともいえる世界を作り上げています。

青年の心境を反映して登場人物は皆裏切られ、叫び、復讐を誓いながら落ちていく。

少女は目を閉じて、病院に出入りする人々を頭の中で登場人物に置き換え、空想する。

お話を楽しんでいた少女は悲惨な結末がどうしても受け入れられずに、必死に

「私達二人のお話」を救おうと奮闘する・・。

話自体は青年がやけくそで適当に作ったお話なので感動巨編とは言い難いのですが、

少女の一生懸命さに青年が生きる力を取り戻していく終盤は、手に汗握ります。

サイレント、ウエスタン、ファンタジー・パペットアニメ、更にはロッキー(じゃ

ないかも)、ニューシネマパラダイスも取り込んだ様々な映画へのオマージュ。

24か国13もの世界遺産で撮影されたビビッドで不思議な映像、石岡瑛子さんの

衣装や民族舞踏(ケチャ・旋回舞踏)等、見所豊富な映画好きの為の映画かも。。

個人的には「お話し部分」の鮮やかさと、冒頭と最後に挿入される白黒フィルムとの

対比が面白かったのと、原題の「 The Fall」そのままに落下シーンがやたらと多い[バッド(下向き矢印)]

のがツボでした! 青年と少女も落下によって巡り合い、動物も手紙も飲み水も薬瓶も

弓矢もみんな落下する。そして最後に落下シーンの集大成が。。[映画]

あー、そうか。どん底まで落ちたらあとは上がるだけなんですね。


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「映画絶景旅」を借りました [映画]

 前回に続き映画のお話を・・。

図書館で「映画絶景旅~アジア編」という本を借りてみました。

昔の映画から比較的新しいものまで載っていて、読むだけでも楽しいデス。

取り上げている映画の簡単なストーリー、キャスト、ロケ地の情報と共に、

スケジュール例やベストシーズン・費用まで親切に記載されています。

大好きなインド映画「きっと、うまくいく」の美しいラストシーンは、

インド北部のパンゴン湖という所なのですね。(CGかと思った・・)

IMG_20170108_152430.jpg

下はディカプリオ主演のザ・ビーチの舞台となった、タイ・ピピレ島の

マヤ・ベイという楽園。大麻がらみで高樹沙耶さんを思い出しますね。。

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他に見たことがある映画では・・

ラストエンペラー、戦場にかける橋、ラマン、トゥームレイダー、踊るマハラジャ、

ガンジー、地獄の黙示録、キリング・フィールド、オールド・ボーイ、猟奇的な彼女、

私の頭の中の消しゴム、ブラザー・フッドや、Jチェンもの等が載っていますねー。

高倉健さんの「単騎千里を走る」、「ハング・オーバー史上最悪の二日酔い」

「ダージリン急行」「落下の王国」をご存知の方がいたら感想を聞きたいです。。

ベルトルッチ×キアヌの「リトル・ブッダ」、「スラムドッグ・ミリオネア」

イ・ビョンホンの「王になった男」もまだ見ておらず、探そうと思っています。。

「謎解きはディナーの後で」は先日TVでやっていましたね(仕事中でした)。

セットでなく本物の豪華客船「スーパースターヴァーゴ」でロケをしたんだ!

以前シンガポールのラッフルズホテルで食事しましたが、当時はまだマリーナ・

ベイ・サンズホテルの空中プールはなかったなあ。。旅行気分も味わえるかな?

今度はヨーロッパ編を借りてこよう![ハートたち(複数ハート)]

映画絶景旅!  ~アジア編~ (JTBのムック)

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  • 作者:
  • 出版社/メーカー: ジェイティビィパブリッシング
  • 発売日: 2014/12/19
  • メディア: ムック


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ユーリー・ノルシュテイン監督  [映画]

ロシアのユーリー・ノルシュテイン監督の代表作6本がデジタルリマスター版で

美しく蘇ったという「アニメーションの神様、その美しき世界」(左側)。

渋谷のイメージ・フォーラムで上映中です。

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「霧の中のハリネズミ」「話の話」は、映画雑誌「ぴあ」を愛読していた頃、

見たいと思っていたなあ・・ということで久々に行ってみることに。

アート系の若者が多くて、狭い館内は満員。。今でも人気があるのですね。

ショスタコーヴィッチの曲にのせてロシア・アヴァンギャルド・アートの

洪水で怒涛のロシア革命を描いた「25日・最初の日」。

中世の壁画・フレスコ画が重層的な切り絵となって列をなし戦う

「ケルジェネツの戦い」(下画像の上)。

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マトリョーシカにみられるガラジェッツ絵画のデザインを額縁のように

用い、カラフルで洒落た映像の子供向けの民話「キツネとウサギ」。

それぞれが一人暮らしをする廃墟で、求婚と拒絶を繰り返し行ったり来たり

する恋愛劇を、水墨画を取り入れた淡い色調で描いた「アオサギとツル」(画像下)。

どちらもクスッと笑えるわかり易いストーリーで、雰囲気の違いを楽しめます。

そして、公開当初から評判になっていた「霧の中のハリネズミ」!!

友達の家に向かう途中、森で霧の中に迷い込んでしまったハリネズミの子供が

未知の生き物たちと出会います。霧の晴れ間に見え隠れするものたちは、自分に

とっては神秘的で謎めいた存在。自分もハリネズミくんと一緒にびっくりしたり、

何だろう?と突いたものが見上げるほど立派な大木だとわかって、わあ~っと新鮮な

驚きを覚えたり、もうダメだと諦めかけたら救いの手がさしのべられたり。。

出会いと驚きを演出する「霧」の使い方がとにかく上手いですね!

「やっぱり友達のこぐま君と一緒がいい」と言いつつも、霧の中で出会った白い馬の

ことが忘れられず気になって仕方ないのは、恋のような憧れ?初々しい・・[ハートたち(複数ハート)]

「話の話」は子守歌に出てくる狼の子供の目線で描かれる、社会や運命に

翻弄される弱きもの、ちいさきもの達への愛が感じられる詩情豊かな作品。

自伝的要素が強いそうですが、愛する人を戦争で失う女性達の姿・・ダンスを

していた腕から突如引き離され、金色に光る海で待ちこがれ、空から降る手紙を

両手を伸ばして掴むと戦死通知、というショックと哀しみの表現に鳥肌が立ちました。

効果的なバッハやモーツァルトの音楽や、物語の合間にCODAのように度々

「平穏で幸せな生活」が挿入されるのにも胸を打たれ、しばらくその世界から

抜け出せずに呆然としてしまいました。。専門的な技法はよく知りませんが、

あっという間の感動的な1時間半でした!見ることができて良かったです[るんるん]


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KAGAYA版銀河鉄道の夜 [映画]

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先日、築地にある「明石タイムドーム」というプラネタリウムに息子を

連れて行きました。というか、私がKAGAYAさんの映像を見たくて

お寿司で釣って連れて行ったという・・。上記は途中に見える聖路加病院。

リクライニングシートを倒してわらべ歌みたいで心が和むBGM、

宮沢賢治作詞作曲の「星めぐりの歌」を聞いて上映を待ちます。

思ったよりファミリーが少なくてカップルが多いですね?

息子が腕を組んでくるせいで、私達も時々カップルに間違えられます[爆弾]

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秋の星座の解説のあと、KAGAYA版「銀河鉄道の夜」が始まりました。

白鳥が羽を広げ川に潜り、水底の砂が星空になり、そのまま白鳥座になる

オープニング映像で早くも胸を打たれてうるっときてしまいました 。。[もうやだ~(悲しい顔)]

藤城清治さんの絵本も大好きでしたが、今回のKAGAYAさんの映像も

とても好みです。[ぴかぴか(新しい)]ドーム天井いっぱいに光が広がる景色が美しすぎる~!!

改めて見るとこの物語は、大好きな人との別れを受け入れる為の「儀式」

でもあり、カンパネルラ的な生き方(他人の幸せのための自己犠牲)を

ジョバンニが理解していく過程を、二人であの世とこの世の境をトンネルを

抜けるように通っていく「旅」として描いているのかなと思ったり。。

二人きりの美しい思い出となるはずの夢の中でさえ、彼を独占することは

できないし、どこまでも一緒と言ったのに手の届かない所へ行ってしまう

のが何とも切ないですね。。。

もしかすると、遠い海に漁に行ったまま帰らぬお父さんを連れ戻して

くれたのも、ジョバンニの「本当の幸い」を知っているカンパネルラかも?

意地悪なザネリは改心して少しはいいやつになったのだろうか?

・・等と、いろいろ空想を広げられるのもこの物語の良い所ですねー。

電車好きの息子は旅行気分なのか、最後まで機嫌よくニコニコと見ていました。

KAGAYAさんには是非、原作に忠実な大人向け「銀河鉄道の夜 完全映画版」の

製作をお願いしたいです!(ブルーレイも賢治の故郷のイギリス海岸や、

当時走っていた鉄道の写真、天体解説などの特典映像付きで良かったです。)

タイムドームでの上映は残念ながら4日で終了。各地で巡業しているようです。

現在KAGAYAさんのオーロラの映像がスカイツリーで見られるようですね!

https://planetarium.konicaminolta.jp/tenku/program/cg/winter_16/


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おおかみこどもとマイノリティ [映画]

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細田守監督・原作という映画「おおかみこどもの雨と雪」を借りて見ました。

おおかみ男と恋に落ち、子供ができた花が地方の移住先のご近所さんに助け

られながら子供を育て、自立を見守っていくファンダジーであります。

非現実的というご意見もあり、邪道だとは思いますが、障害のある子どもや

社会的マイノリティの子育てとして深読みするとかなり共感できました。

自分には重度の知的障害を伴う自閉症の子供がいます。

もう成人しましたが、言葉は話せずジェスチャーで意思を伝えます。

幼児期は多動で本棚に登って棚ごと倒す、うたた寝したすきにブルーレットを

部屋中にまき散らす、夜も眠らず泣き続ける、追いかけてへとへとになる毎日は

まさに雨と雪状態。比較的おおらかだった地方のK市では近所の方も気軽に手を

貸してくれたり遊んでくれたりして楽しかったのですが、お受験する子が多い

都内の社宅に移ってからは、周囲に気を遣って謝り続ける毎日でした。

都会の人が冷たいというより、人が密集しているから大きな音や声が迷惑になり、

自分の縄張りに他人が侵入しがちなのでストレスを感じ易く、常に否応なく

入ってくる刺激で神経が過敏になってしまうのかもしれません。伸び伸び振る舞うと

傍若無人という事になってしまうので、便利だけど子育てはし辛いと感じていました。

自閉症は見た目は普通なだけに、奇声を発したりこだわりが頻発すると奇異な目で

見られたり躾云々で怒られることも多いのですが、本人にとっては嬉しさの表現

だったり、その場に居辛いというSOSのサインだったりします。

わかってもらえない、自己責任と批判されると思うと助けを求めることもできず、

一人で本(今ならネット)で調べる所も、なるべく普通に、目立たぬようにと

言い聞かせるけれど、子供にはそれができずにハラハラする所も一緒でした。。

子供の場合は幸い診断が早く1歳から療育施設に親子で通えたので、想いを分かち

合える仲間ができ家族も協力してくれたので何とかやってこられたのですが。。

花にも狼ハーフのママ友や理解のある家族がいたらどんなに心強かったでしょうか。

普通ではないからと言って親の愛情が変わるわけではなく、むしろ手がかかる

からこその可愛いさもあり、癒されたり幸せを感じることも多々ありました。

母子でいる時間が長く閉鎖的で密だった頃は毎日を遣り過すだけで精一杯だった

のに、今では懐かしく思うこともあります。(まだ一緒に暮らしていますが。)

障害があっても自分にはない良さ・・何があっても慌てない、観察が鋭く手先が

器用で手間を惜しまず何事も再現するのが上手い、余計なことを言わず(^^;)

笑顔で人を和ませることができる・・等いろいろあります。

映画では秘密を隠して怯えながら生きていくのではなく、他の人と違うことを知っても

そのまま受け入れてくれる友(彼?)と出会う雪、尊敬できる師と出会い、自分にしか

できない困難な道を歩むことを選んだ雨。親としては苦労が少なそうな安全な道を押し付け

がちですが、二人が他者との出会いの中で自分の道を選び取り、それぞれの社会の中で

生きていくためのルールや振る舞い方を学んでいき、徐々に親離れしていく過程は

見ていて切なくもあり、感動的でもありました。

家族以外の人と関ることで自分自身を知り、多くの事を学び、その存在を知ってもらう

ということは障害の有無、軽重に関わらず生きていく上で大事な事だと思います。

最近怖ろしい事件も多く、いろいろな意味でマイノリティが生き辛さを感じる世の中に

なりつつあるようで危惧しています。明るい未来を思い描くのはとても難しい事ですが、

せめて他者との違いに寛容な社会であってほしいと願わずにはいられません。。

考えてみれば花に限らず、恋愛も結婚も子育ても、人生は異文化と出会い、憧れ、

反発したり動揺しながら受け入れていく事の連続なのではないでしょうか。

散歩中に見かけた蜜柑と柿の実、どちらも良いと思いたい。。

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ラッセ・ハルストレム監督 [映画]

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(上は「最初の質問」という絵本。イラスト:いせひでこさん)

スウェーデンのラッセ・ハルストレム監督の映画、いいなあと思います。

最初に見たのはギルバート・グレイプ。

今を時めくジョニー・デップがレオナルド・ディカプリオ演じる障害を持つ弟の

世話をし、家族を懸命に支えていて魅力的でした。障害を持つ子供がいる家庭では

ドタバタのとんでもない日常がかなりリアルに描かれている為人気のある作品です。

自分の子供もそうなのですが、ディカプリオの自閉症と思われる少年が上手い。

この方の作品は、家庭としての機能を失って壊れてしまっている家族と、そこから

離れて他者との関係を築く中で救われていく話が多く、社会的弱者へのまなざしが

優しいなあと思います。監督自身、そういう経験がおありなのでしょうか・・?

「サイダーハウスルール」「マイライフ・アズ・ア・ドッグ」「シッピング・ニュース」

「ショコラ」「セイフ・ヘイブン」。。悲惨な事も日常生活の一部として淡々と語られて

最後はほんわかと温かいハッピーエンドのようになっていく所も好きです。

ちょっと話はずれますが、NHKスペシャル「健康長寿」によると、自分が充足する為の

やけ食いや爆買いで得られる満足感より、他者との関係の中で相手を喜ばせたいと思って

する活動や、創作活動等自己表現による満足感が健康寿命を長くする効果があるとか。

人のために尽くす優しい人が早くにご病気や事故で亡くなられることも多々ありますが。。

人間は社会的生き物で、支え合って生きていくように遺伝子が組み込まれているのでは

ないかと。そう思える人が増えればいい社会になりそうなきがします。

80歳を超えた頃から、体の衰えは加速しても人生に対する満足度、幸福度は上がる

傾向にあるという調査結果もあるとか。長生きしたくないという意見もありますが、

実際に年を重ねてみてみないとわからないことがまだまだありそうです。

それにしても、この監督のお名前をなかなかフルネームで言えません。

ハレスト・・ハルストリ・・あ、違う・・略称があったら教えてほしいです。

「ラッセさん」じゃ、お祭りの掛け声みたい・・(笑)

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アメリカンニューシュネマ [映画]

更に遡る事数年前、中学生になって映画館で見ていたのは「日本沈没」や

「スター・ウォーズ」等ごく一般的なヒット作。家ではヒッチコックや

チャップリン、「自転車泥棒」「道」「禁じられた遊び」等のモノクロ名作

映画や「サウンドオブミュージック」「ウエストサイド・ストーリー」等の

ミュージカルや文部省推薦的なものが多かったように記憶しています。

が、徐々にハードロックに目覚め、占術班という若干胡散臭い同好会(笑)に

入る頃から次第にDEEP化していったように思います。

「LED ZEPPELIN狂熱のライヴ」「ウッドストック」「THE WHO

四重人格」等のロック系映画やよく言えば社会派・悪く言えばベトナム戦争の

影響下にある「病み系」のアメリカンニューシネマの数々に突き進んでいきました。

その頃その手のリバイバル上映が多かったのと丁度反抗期というのもありますが。。

マーティン・スコセッシ監督・ロバート・デニーロ主演の「タクシードライバー」

「カッコウの巣の上で」「明日に向かって撃て!」「ディア・ハンター」

「スケアクロウ」、「地獄の黙示録」や更には「ロッキー・ホラー・ショー」

キューブリックの「時計仕掛けのオレンジ」等など。。名作も迷作も飯田橋ギンレイ

ホール等入れ替えなしで一日3回見ることができたので、低料金で一日中入り浸って

いました。レンタルビデオが普及してからはアクションもの、コメディ、ホラーなど

各自が観たいものを持ち寄って友人と布団を並べてオールナイトで鑑賞したり・・。

自分では借りないタイプの映画を一緒に観たりつっこみをいれるのも面白かった。

私が選ぶ文芸アート系になる頃には皆眠ってしまうのが恒例でしたが(笑)とても

楽しい思い出で、その頃の友人は今でも自分にとって大切な存在です[かわいい]最近ご無沙汰

しがちですが、いつも愚痴を聞いてくれたり面白い情報をありがとうネ(^^[キスマーク])!

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ヴィスコンティとタルコフスキー [映画]

 「ストリート・オブ・クロコダイル」を見ていた頃というと・・

かつてバブルに向かって世の中全体が何となく浮かれている感じがした頃、

自分が落ち着ける場所を求めてミニシアター系映画館等に通っていました。

当時やたらと忌み嫌われていた「暗い」のど真ん中だったかも(笑)。

もともと空いていましたが、今では閉鎖された所も多くて寂しい限りです。

高田馬場アクトミニシアターのメリエス「月世界旅行」、Aラモリス「赤い風船」、

ルイスブニュエル「アンダルシアの犬」、ジャン・マレー主演の「オルフェ」。

草月ホールで勅使河原宏監督の「アントニー・ガウディ」、アテネフランセで

ジェラール・フィリップ主演の「愛人ジュリエット」「花咲ける騎士道」。

池袋文芸坐のフェデリコ・フェリーニ特集、どこだったか忘れてしまいましたが

スタンリー・キューブリック特集等など結構あちこちで上映されていました。

今改装中のパルコパートⅢではルキノ・ヴィスコンティ映画祭を上映していました。
ワーグナーを聞けば「ルードヴィヒ神々の黄昏」、マーラー5番を聞けば
「ベニスに死す」の映像が浮かんできてしまうくらい、クラシック音楽が重厚な
映像に見事にはまっていてすばらしかった。。
ヘルムート・バーガー主演の「家族の肖像」も好きでした・・[バー]
そして吉祥寺の本屋さんに貼られたポスターに吸い寄せられるように見入ってしまった

のがタルコフスキーの「ノスタルジア」。映像美に酔いしれつつ、時々猛烈な眠気に

襲われつつも「鏡」「ストーカー」「サクリファイス」「惑星ソラリス」を立て続けに

見た覚えが有ります。「ローラーとバイオリン」「僕の村は戦場だった」

「アンドレイ・ルブリョフ」等初期の作品はDVDで見ましたが、やっぱり良い~!

降り続く雨、風になびく草、鏡や水面に映る影、燃え上がる炎、霧に覆われて霞む景色・・

映像の詩人と云われるタルコフスキーの世界に夢中になりました

映画もアートだと認識したのはこの両巨匠に拠るところが大きいデス[アート]

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特撮博とシン・ゴジラ [映画]

2012年の東京都現代美術館「特撮博物館(館長庵野秀明)」での

「巨神兵現る」が結構面白かったので、シン・ゴジラ4DXも行って

みました。ゴジラといったら初期のモノクロ映像=「とても怖い」という

イメージしかなかったので、庵野版は官邸ドラマや、都心の建造物を使った

攻撃などがメインなのか、いろんな意味で面白いけど突っ込み所も満載。

幼児期のシン・ゴジラは子供が描いた絵のようにブサカワな味わい・・。

歯並びが悪いので口から薬剤を入れられたけど、普通噛み砕かれるよね?

更によくお休みされている。被災者の方々に対する配慮なのかもしれ

ませんが、とにかくこわくない。4DXは会議の場面でも揺れるわ、

始終顔面に微風やミストシャワーがかかるわ・・石原さとみさんは

ふんわり良い香りでした[るんるん]

ゴジラ役が野村萬斎さんで主役が長谷川博己さんとか豪華キャストですね。

長谷川博己さんって、ドラキュラ役をやりたいと発言されていたり、園子温監督の

とんでもスプラッターコメディ?「地獄でなぜ悪い」の映画狂の青年や、ドラマ

「デート~恋とはどんなものかしら」の高等遊民役等、目が離せない役者さんです!

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新海誠監督の「君の名は。」と四宮義俊さん [映画]

職場でやたらと「いいですよ!」と勧められ、大人になってからはジブリ以外

のアニメでは初めてとなる新海誠監督の「君の名は。」を見に行きました。

結果、とても良かったです!結構あとを引きます。

キーとなる「たそがれどき」は古来からあの世とこの世が交錯する時間と

されており、その別名とされる「カタワレ時」。恋愛は自分の半身=失われた

かたわれを探す行為という説もありますね。

相手を誰よりも気遣う内にお互いがかたわれとして大事な存在となっていく、

というのも良いですね。若いっていいなあ。(笑)

男女が入れ替わる、タイムラグによるすれ違い等の設定は、私の世代では

大林宣彦監督の作品などで馴染みがあり目新しいものではありませんが、

それらが物語を進める上で必然性を持っており、網の目のように張られた伏線が

後半で見事に回収されていきます。何気ないセリフが後で「ああ、そうか」と

わかって鳥肌が立ちました。もう一度最初から見直したくなるのでリピーターが

多いのも納得です。すれ違いも最後までハラハラドキドキさせられます。

都会と田舎、男性と女性、個人主義と因習や伝統を重んじる家庭等を対比させつつ

本人自身が気づいていないそれぞれの良さを浮き彫りにしていく見事さ。

そして特筆すべきは美しすぎる、リアルだけど実写よりずっと美しい風景!

それがまた、つまらないと思っていた日常の大切さ、それを失うことの切なさを

倍増させていて、質の良いエンターテイメント作品に仕上がっています。

そして「回想シーン」の原画・撮影・演出に「四宮義俊」さんのお名前が。

毎年ゴールデンウイークに東京国際フォーラムで催されるクラシック音楽の祭典

ラ・フォルジュルネジャポンの今年のテーマ「ナチュール(自然)」のポスターを

手がけられていた方です。その絵が気に入ってずっと部屋に貼ってありました。

(右の画像は外袋なので色がちょっと変わってしまって著作権大丈夫かしら)

同じコンビの「言の葉の庭」もチェックしてみたいと思いました。

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