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エル・スール他 [映画]

見逃していた映画をいくつか借りて見た。何故か全部子供が主人公の

「ミツバチのささやき」「エル・スール」、

「ものすごくうるさくてありえないほど近い」の3つ。


まずはビクトル・エリセ監督の「ミツバチのささやき」(1973年)。

日本で公開当時は、大きな瞳にあどけない表情のアナちゃんの可愛さが

評判になったが、スペイン内戦の影響が色濃く出ている作品だった。

(役名はアナではないけど、忘れたのでアナで通します^^;)


とはいえ幼いアナの目線で描かれているので、大人の事情は明確には

描かれず、何となく推し量ることしかできない。

ミツバチの巣箱のように狭い世界を中心にして生きている子供時代。
時々大人の知らないところへ飛び出して危険な目にあったりもする。

身の回りで起きるちょっとした事件やイベント、家庭内の不和など、

子供だからと誰一人まともに説明してくれないけれど

気配を感じることはできるし、記憶は心に深く残る。

その辺りをとても上手く表現していると思う。

精霊だって、アナだからその存在を感じることができるのだ。


埃っぽく赤茶けたスペインの大地、劇中劇で上演される「フランケン

シュタイン」のモノクロ映像など、全体的に抑えられた色調の中、

時折息をのむような美しい色が現れるのも特徴的。

アナの家のガラス窓がハニカム模様で、陽光が射し込むとハチミツ色に

なる所、いたずら好きの姉が死んだふりをする部屋の少し開いた窓から

風が吹き込み、美しい緑が見える所、そしてアナが寝室の窓を開け放ち

精霊に呼びかけるシーンの静まりかえった夜の青く深い闇・・

それらの幻想的で美しい映像も素晴らしかった。





長文なので余裕のない方はパスして下さいネ!


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