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いい音ってなんだろう [音楽]

 子供の頃ピアノの調律師さんが来ると、一音一音鳴らしたり、和音を何度も確認

しながら時間をかけて調整していく作業を息を潜めて聞いていたものでした。

そんなことを思い出して、5年位前だったか、ピアノ調律師・村上輝久さんの著書、

「いい音ってなんだろう」という本を見つけて読んだのでした。

 いい音ってなんだろう/村上輝久

いい音ってなんだろう/村上輝久                  

  • 作者: 村上 輝久



 (内容(「MARC」データベースより)

全てのピアノをストラディバリウスに変える東洋の魔術師、とドイツで絶賛された

調律師・村上輝久。常にいい音を求め、最高の状態でピアノを提供してきた村上が

人生を語る。平成8年『ショパン』連載の単行本化。)

ミケランジェリ、リヒテルという伝説のピアニストからから絶大な信頼を

寄せられ、その奇跡の様な 演奏を縁の下で支える調律師の仕事とは具体的に

どのようなものであったかが詳細に書き留められていて、へえ~の連続!

世界的に有名なピアニスト達とのエピソードも、とても興味深かったです。

音程はもちろん微妙な音色やタッチの違いまで、相手の求めに応じて変えられる

耳の良さ、感性、根気強さ、作業の早さと手先の器用さ、体力が同時に求められる

お仕事なのですね。この本を読むと、両巨匠の人柄、演奏スタイル、考え方の違い等が

何となくわかります。そして 毎回細密な調整を要求し、ちょっとでも気に入らないと

演奏しなかったという、けれど演奏は溜息が出るほど繊細で、音が重層的に立ち上がるのが

目に見えるようなミケランジェリのピアノに、自分は夢中になったのでした。 

ライヴ・イン・東京のショパン・ピアノソナタ第二番の美しさといったら、もう・・ 

アルトゥーロ・ベネデッティ=ミケランジェリ・ライヴ・イン東京 1973 (ARTURO BENEDETTI MICHELANGELI Live in Tokyo 1973) [非圧縮SACDシングルレイヤー]

 

「のだめカンタービレ」のミルヒーにも 負けないくらいのミケランジェリの

とんでも我が儘ぶりにはびっくりさせられますが、それでも惹かれてしまう。

一流のピアニストでも憧れる不思議な音というのがあるものなのですね。 

 ミケランジェリに弟子入りしようと自宅を訪れたアルゲリッチが、ピアノの

指導ではなく卓球の相手をさせられたというエピソードもあったようです[がく~(落胆した顔)]

 それとは対照的ともいえる人格者のリヒテル。

ダイナミックな構成力、どんな状態のピアノでもその条件に合わせて弾きこなす

技術力と精神力。。その演奏は、様々な困難を乗り越えてきたリヒテルの力強い

人生そのものの様にも思えます。この本にも多くの頁を割かれている、終生続いた

著者との心温まる交流にも感動し、ミケランジェリだけでなくリヒテルのファンにも

なりました。(節操がない・・?)

 ラフマニノフ:前奏曲集

ラフマニノフ:前奏曲集

  • アーティスト: リヒテル(スビャトスラフ),ラフマニノフ


クラシックは歴史も長いし奥が深すぎて、大雑把な感想しか書けないのが
 
どうにも情けないのですが、当時の音楽業界の裏話としても楽しく読める一冊です。 
 

ところで、 なぜ今頃そんな前に読んだ本を引っ張り出してきたかというと、

司会者が高橋克典さんに変わったEテレ「らららクラシック 」の第一回で

リヒテルが取り上げられていたのをチラ見して、読み返したくなったという・・

以上、お粗末でした。 [るんるん](「おそ松さん」続編やらないのかなあ。)

フリージアとアネモネ.jpg 

 


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コメント 6

lequiche

調律師、興味深い本ですね。
以前、古畑任三郎で調律師の話がありましたが。(^^;)

ミケランジェリはよく知らないのです。
すみません。やはり伝説のピアニストなんですね。
リヒテルは一度だけライヴを聴いたことがありますが、
まだ音楽をよく理解できていない頃で、
何を聴いたのかも覚えていません。
たしかベートーヴェンのソナタがあったと思います。
ステージが暗めでした。
by lequiche (2017-04-16 23:32) 

うっかりくま

lequiche さん、生リヒテルをお聞きになっている!
晩年に極端に照明を落とした会場で演奏していたことがある
そうなので、その頃のことなのでしょうか。
ミケランジェリは音源が少なすぎ、得意な曲しか弾かなかった
ようなので、かき集めてもCDは数枚しかありません。
「皇帝」などは線が細くて「華奢な皇太子」みたいに聞こえて
好みは分かれると思いますが、ラヴェルのP協やライブ・イン東京
は評価が高いようです。(私よりずっとお詳しいと思いますが・・)
古畑任三郎は時々見ていたはずですが、残念ながら記憶にないです。
調律師だと緻密な計画を練りそうなイメージがありますね。
ピアノ線で殺人とか?(調律師さん、ゴメンナサイ)この本では
ヤマハがピアノ市場を席巻していく過程もわかり面白いです。

by うっかりくま (2017-04-17 23:49) 

トロル

ピアニストと調律師の関係…興味深いですね。
演奏は全く出来ず、ただ好きな音楽を選んで聴いている人間なのですが、
音作りの源に立って、表現したいものに挑む、その賜物が演奏で現れる…
好きなタイプの音に触れると、少しでもその過程を知りたくなります。
少しずれますが、調香師という職人さんも想い起こしました。

綺麗なフリージアとアネモネですね〜キスリングの絵を思い起こしました♪ 面白い。

by トロル (2017-04-19 14:33) 

うっかりくま

トロルさん、ありがとうございます。
村上輝久さんはかなり前にプロジェクトXで取り上げられて
いました。アスリートと特注の靴やバットを作る職人さんも、
演奏家と調律師の関係によく似ているなあと思います。
手を抜かず、極限まで力を尽くす者同士が深い信頼関係を
築いていかれるのを傍で見るだけでも感動します。
調香師というのも奥が深そうで面白そうですね。
某メーカーの香料研究所にいた友人が、焼き芋の香りを
再現したと言っていましたが・・今どうしているかな?
花は庭で雪崩状に倒れていたのを救出してきたものです(^^)。

by うっかりくま (2017-04-19 19:43) 

いっぷく

コメントありがとうございました。
ネットでの相見積もりがこんなに簡単にできるとは
なんとなくは知っていましたが、実際にやってみて
その便利さに驚きました。
チュー×××も安くてよかったですね。

by いっぷく (2017-04-19 21:18) 

うっかりくま

いっぷくさん、国内大手だと代理店任せで対応に時間が
かかったり、対応も人によってまちまちな気がしました。
実は自分もそういう損保会社に勤務経験ありなのですが、
売上目標の話ばかりでいい加減でした。
社員の高給を保証するために高額なのかと思ったりして。。
実際事故った時とても親切丁寧、プロフェッショナルな
対応だったチュー×××、気に入っているんですよ~。
早割とかもありますし。
by うっかりくま (2017-04-20 21:04) 

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